ヘリテージング
本屋も蕎麦屋も、みんな達者だ 佐原小野川
 
「お江戸見たけりゃ佐原へござれ、佐原本町江戸まさり」と歌われるほど殷賑(いんしん)をきわめた土地が佐原市だ。江戸から明治にかけて、佐原経済の大動脈だった小野川には、米俵を何百と積んだ高瀬舟が行き交い、米問屋、醸造業、倉庫業などが軒を連ねた。
小野川の船着場で年季の入ったムスメ船頭さんが操るサッパ船に乗る。両岸に並ぶ土蔵や町屋の群が、ファッションショーのモデルのように、次々と目の前を通過する。ムスメ船頭さんの説明を聞きながら、それを眺める。小野川沿いのヘリテージングはこれに限る。寒い日はコタツ舟になるし料金も500円と手ごろな値段だ。
佐原ヘリテージングには、この小野川沿
いのコース(船に乗らなくても両岸には散策路がある)と、小野川と交差する香取街道沿いのコース、ふたつの見学路がある。
街道コースでお勧めスポットは、伊能忠敬(ただたか)の生家前にかかる忠敬橋近くの「正文堂書店」。江戸時代から続く本屋さんで現在の店舗は明治13年建築。龍の彫刻のある看板と黒漆喰(しっくい)の店構えはちょっと凄さがある。
その隣の「小堀屋本店」。これも江戸時代から続く蕎麦屋さん。建物は明治33年。その隣の「福新呉服店」は明治5年。その隣の銀行風ビルは、昭和4年築の元千葉銀行佐原支店、いまは「小堀屋別館」すなわち蕎麦屋さんなのだ。銀行のつくりのまま
蕎麦屋になった不思議なハイブリット建築。この店のメニューでもっとも高い「上黒切り天モリ1780円」は絶品だ。
ここの町並みは平成8年、重要伝統的建造物群保存地区に指定された。中村屋乾物店(明治後期)とか、赤レンガの旧三菱銀行佐原支店(大正3年)など、見応えのある建物が並ぶ。中には仕舞(しも)た屋になったり観光用に衣替えするものもあるけれど、店も蔵も、現役を続けている建物がこの町には多い。
 
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