ヘリテージング
恐るべし弘前、恐るべし堀江佐吉 弘前市洋風建築群
切手に「近代洋風建築」というシリーズがある。原画は、明治の西洋館をライフワークとしている近岡善次郎氏。全国の主だった西洋館はほとんど描いている洋画家だ。日銀本店本館、旧開智学校、札幌農学校演武場(時計台)、長崎のグラバー住宅など全20種類。さすがに切手になるだけあって粒よりの建築ばかりだ。その中に弘前の「旧五十九銀行本店」も選ばれている。
軍都でありながら戦災を免れた弘前は、多くの西洋館が残るヘリテージングの宝庫だ。その上ここは、「棟梁建築家」といわれた堀江佐吉が活躍した地元。恐るべし弘前。
「旧五十九銀行本店(明治37年)」は、佐
吉晩年の傑作とされている。ルネサンス風の二階建て。木造ながら漆喰(しっくい)で厚く塗り固めた石造り風。青森銀行記念館として公開中だ。重要文化財なので靴を脱いでスリッパで上がる。
「旧弘前市立図書館(明治39年)」も堀江佐吉の代表作。日本が日露戦争勝利に沸いた時代、弘前第八師団の建設事業で得た利益を還元したいと、堀江組棟梁佐吉が造り市に寄贈した建物だ。
弘前市の北、金木(かなぎ)町にある「斜陽館」(明治40年)。こちらは佐吉の手になる近代和風建築。太宰(だざい)治(おさむ)の生家で、戦後人手にわたり旅館「斜陽館」として話題になった。名前を知っている人も多いはず。現在は太宰治記念館となっ
ている。
明治政府のお達しで、公共施設の近代化(西洋化)を任されたのが、日本各地の大工棟梁たちだった。見よう見まねで「擬洋風(ぎようふう)」をあみ出したが、そのレベルを独学で乗り越え、れっきとした西洋建築を造ったのが堀江佐吉だ。ゆえに彼は「棟梁建築家」と呼ばれる。
 
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◆所在地
青森県弘前市下白銀町など

【お問い合せ】

弘前市立観光館
TEL:0172-37-5501