ヘリテージング
壮大な島津ヘリテージ物語 尚古集成館
「尚古集成館」は島津興業が経営する事業のひとつ。鹿児島市内観光には欠かせない名所である。当然、観光客は展示されている島津(しまづ)斉彬(なりあきら) の偉業を見に訪れるのだが、展示物とそれを展示している建築物は区別したいものだ。なぜなら、ヘリテージング対象となる近代遺産は、建築当時の使用目的のまま使われているとは限らないからである。
レストランやブティックに変身したり、美術館や博物館として再生されたり…。元気な姿さえ見せてくれればいまは何をしていても構わないさ、というのがヘリテージング愛好家の心構えではあるが、欲をいえば、建築当初の目的に少しでも関連ある保存がされていると嬉しい。尚古集成館
は、そういう意味では理想的なヘリテージング名所だ。
薩摩藩史のおさらいをちょっと。日本が近代化する上で必要な工業製品をすべて国産にしようと考えたのが幕末期の薩摩(さつま)藩主・島津斉彬、その偉大なパイオニア政策が集成館事業だ。
明治維新の3年前、近代的な工作機械を備えた機械工場が完成する。石造の洋風工場でストンホームと呼ばれた。このストンホームが、大正12年に島津家の歴史資料館となる尚古集成館本館だ。昭和37年に国の重要文化財に指定された。
近代日本が誕生するにあたり、島津家とその家臣団が演じた歴史劇はドラマ以上にドラマチックだ。尚古集成館ヘリテージ
ングとは、その壮大な物語に触れることでもある。戊辰(ぼしん)戦争で薩軍が強かったのは、ライフル銃の雷管製造に欠かせないアルコールに、芋(いも)焼酎(じょうちゅう)を使ったからだそうな。米より芋のほうがはるかにコストが安かった。壮大とはいないけれど、こんな物語も薩摩らしい。  
近隣のヘリテージングスポット検索
Information

【案内】

 
◆開館時間
8:30〜17:30(3/16〜10/31)
8:30〜17:20(11/1〜3/15)
◆休館日
年中無休
◆観覧料
仙巌園と共通券 大人:1000円/子供500円

【お問い合せ】

  尚古集成館
  〒892-0871
鹿児島市吉野町9698-1
TEL:099-247-1511
◆URL
http://www.shuseikan.jp/
 

【アクセス】

 
◆電車
JR鹿児島中央駅から車25分 鹿児島空港から車40分
◆バス
民営バス3社・カゴシマシティビュー 磯庭園前下車 下車徒歩1分
◆車
鹿児島から宮崎に走る国道10号線沿左側
※駐車場完備(バス50台、乗用車500台)