ヘリテージング
新幹線からも見える古城の風格 中川運河松重閘門(まつしげこうもん)
名古屋駅から南へ1キロ足らず、船溜(ふなだ)まりと呼ばれるウォーターフロントに出る。ここから名古屋港まで6.4キロ。中川運河は港と鉄道を結ぶ重要な産業水路だった。
中川運河と平行して流れる、堀川への航行をするためにできたのが、「松重閘門」(昭和5年)だ。この二つの流れは水位が1m違う。同じ港に通じる河川なのに何故と思うが、実は中川運河の河口には、潮の干満に影響されずに航行できるよう、中川口閘門が設けられ水位を調整しているのだ。
従って、中川運河と堀川の間を船が通行するには、パナマ運河のように水位を調整するための閘門が必要なのだ。松重
閘門のレトロなタワーはそのための装置。水門を開閉する吊合錘を格納する建物なのだ。4棟の格納庫に、当時の名古屋市はまるで西洋の城壁塔のような風格を与えた。閉鎖されたいまも、名古屋の誇るべき産業記念碑には変わりない。
ところがいまは2対の塔を分断して高速道路の高架線が貫通している。歴史的遺産への仮借なき扱い。景観台無しの道づくりは、東京の日本橋に続きここでも行われたようだ。歴史文化の保存と都市開発の葛藤(かっとう)を象徴するヘリテージングの場が西にもある。
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Information

【案内】

 
◆所在地
愛知県名古屋市中川区山王一丁目901番地他

【アクセス】

 
◆電車
名鉄名古屋本線「山王駅」から徒歩約3分
JR東海道本線「尾頭橋駅」から徒歩約20分