京都琵琶湖疎水ヘリテージング

琵琶湖疎水(そすい)が近代京都をつくった

大文字山裾にある「蹴上(けあげ)」という地名の辺りで、東山三十六峰の山並みは切れる。明治23年、この地を通して琵琶湖から京都市内に運河を引く大事業、「琵琶湖疎水」が完成した。水運、灌漑、上水、発電、疎水事業は東京遷都(せんと)で消沈する京都市民に活力を与えるための起死回生の事業だった。
蹴上は水利の要所となり、京都が近
代化を果たすのに必要なさまざまな施設がここに集中して造られた。蹴上周辺に残る京都近代化の舞台裏を訪ねてみるのも一興。人気観光地の賑(にぎ)わいから少し離れて、ひっそりと佇(たたず)むこれらの近代遺産群を眺めて回るのも大人のヘリテージングの味わいではないか。
古刹と煉瓦橋の荘厳な調和「南禅寺水路閣」
日本中を仰天させた奇抜なアイデア「蹴上(けあげ)インクライン」
京都に命を吹き込んだ最新設備「旧蹴上(けあげ)第2発電所」
日本でもっとも美しいポンプ室「九条山浄水場ポンプ室」